巻き爪を治したいと思った場合に
- 病院は何科に行けばいいのかな?
- 費用はどのくらいかかるの?保健は適用される?
- 手術は痛い?再発はしない?
などなど、不安になる点も多くあります。


目次
病院は何科にかかればいい?

爪は、一般的には皮膚の一部とされるので、皮膚科が専門ですが、巻き爪は、外科、形成外科、整形外科、フットケア専門のクリニックやサロンでも矯正してもらえるところがあります。
治療法に関しては、状態を診ての判断となり、統一はされているわけではなく、さまざまな対応が行われます。
トップページでも触れていますが、巻き爪の治療は、大きく「外科的治療(手術)」と「保存的治療(矯正)」とに分かれます。
また、正しい爪の切り方や、靴の選び方なども指導してもらえます。
手術(外科的治療)
昔は手術によって治療されることも多かったようですが、現在は基本的には保存的治療を選択されることが多くなっていて、重度の巻き爪や陥入爪の場合に対して手術が選択されることがあります。
過去には、爪と周辺の組織を部分的に切除する手術が行われていたようですが、術後の痛みや再発などの問題がありました。
現在、巻き爪の手術は、「巻いてしまっている部分の爪を切除」してしまうというものが主流となります。切除した上で「その部分の爪母(爪の根元にある爪を作る組織)を破壊」してしまいます。

フェノールという薬品を使い爪母を破壊するものを「フェノール法」といい、有名な手術法のひとつです。
痛みは?麻酔はする?
フェノール法では、局所麻酔が使用され、痛みも早く治まるとされています。
手術時間は、短時間(30分ほど)で済み、歩いて帰宅することができます。
費用はどのくらい?保健適用は?
手術の場合は、医療行為であり、保健が適用されます。
3割負担で10,000円程度でしょうか。診察料や処方箋料は別で必要となります。

日本皮膚科学会では、このように書かれています。
陥入爪の治療として、爪甲の側縁が生えないようにする手術やフェノール腐食法は世界的に推奨されている方法ですが、術後年数を経ると醜悪な形態の爪となり、その上多くの障害を起こしますので、行わないのが良いと考えています。
出典:日本皮膚科学会「陥入爪(爪刺し)の原因と治療法」
矯正(保存的治療)
現在、巻き爪の治療としては、保存的治療である「矯正」が行われることが多くなっています。
曲がってしまった爪を色々な方法を使って平らにします。病院やクリニックでも、フットケア専門サロンなどでも行われます。
基本的には痛みは無く、施術自体は短時間で、日常生活に大きな支障もありません。

巻き爪矯正の種類
巻き爪矯正には、さまざまな方法があります。
ワイヤー法
爪の先の方で、両側に穴を開け、形状記憶合金でできたワイヤーをそこに刺して固定し、ワイヤーが伸びようとする力を利用して、巻き爪を矯正します。
約1〜2ヶ月でワイヤーを交換します。
3TO(VHO)法
専用のスチール鋼を爪の左右に引っ掛けて、専用のフックを使い巻き上げて固定します。
固定したワイヤーは、爪がのびることで前に移動するので、約3ヶ月で付け替える必要があります。
クリップ法
形状記憶素材を利用したクリップ状の矯正具を爪の先に装着し、その弾性効果により、巻き爪を矯正します。
着脱が自分でもできるので、市販もされています。
プレート法
形状記憶プレートを、爪に医療用接着剤を使って直接貼り付けて、プレートが元に戻ろうとする力を利用して矯正します。
熱をもつことでまっすぐになるプレートの場合は、ドライヤーで1日に数回温める必要があることもあります。
B/Sスパンゲ
ドイツのBernd Stolz社開発の巻き爪補正プレートを使った矯正方法です。
特殊なプラスチック製のスプリングになっていて、爪の表面に装着するので、フックなどの必要がありません。
爪や皮膚を傷つけることもなく、痛みもありません。
アクリル人口爪療法
爪を深く切ってしまうと、周辺の皮膚が盛り上がってしまい、そこに爪が食い込んで痛みが発生してしまいます。
アクリル製の人工爪を爪につけて、爪を延長させるようにすることで、盛り上がった周辺の皮膚を押さえ込むことができます。
ガター法
ゴム製のチューブに切れ込みを入れて、巻いた爪の両側に差し込みます。
チューブで爪を包むことで、皮膚に直接爪が当たらなくなり、痛みを緩和させます。
矯正の費用はどのくらいかかる?
「巻き爪」とは、実は病名ではなく「爪が巻いている状態」を指す名称です。
皮膚に炎症などがある場合は変わってきますが、基本的には自由診療となり、値段には決まりがありません。
矯正は医療行為ではないので、保健も適用されません。基本的に長い期間かけての矯正となるので、その分診療代も掛かってきます。
例えば
初診料3000円 + 材料費4000円 + 施術費2000円
再診料2000円 + 施術費2000円
のような形になります。※料金はあくまでも目安です。

病院などでの巻き爪治療について まとめ
- 巻き爪の治療は、病院では、皮膚科、形成外科、整形外科などで診てもらえます。
- 「手術(外科的治療)」と「矯正(保存的治療)」がありますが、重度の陥入爪などではない場合、手術での治療は減ってきています。
- 手術の場合、医療行為なので保険適用。期間は短くてすみます。
- 矯正は、保健は適用されません。長い期間がかかります。
矯正は、フットケア専門のクリニックやサロンでも受けられます。最近は「巻き爪ロボ」を利用した矯正を行うサロンもあるようです。


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